日本人の歯科利用の傾向

日本は世界でもトップレベルの長寿国です。ところが、80歳の人の平均残在歯数は、28本本中平均7本しかありません。アメリカでは平均15本、スウェーデンでは25本も残っています。これは決して、日本の歯科技術が劣っているわけではありません。

最近ではずいぶん歯を残すための意識も進んでいます。ではブラッシングなどの歯の健康管理を怠っているかというと、そういうわけでもありません。日本人の歯磨き習慣は99%の定着率です。健康ブームのおかげで関連書籍やグッズ、歯科用の清掃用具もスーパーやドラッグストアで購入できるようになっています。

それではなぜ日本人の歯の健康が損なわれ気味かというと、歯科利用が定着していないからです。「歯が痛くなってから歯医者に行く」「よほど痛くならなければ歯医者には行かない」というのが日本人が知らず知らずのうちに実践してしまっている、歯科の利用法です。痛みが出ているということは、ほとんどの場合、末期症状です。虫歯が神経まで到達して、すでに手遅れになっているケースも少なくありません。

「歯が失われる理由は加齢によるもの」というのが今までの常識でしたが、そうではなく、歯医者のかかり方を間違えているから歯が失われるのです。80歳になっても20本以上の歯を残すという、8020運動も呼びかけられてはいますが、それを達成するためには自力でのブラッシングだけではなく、もっと積極的に歯科を利用するべきと言えます。

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